住宅メーカーにはそれぞれ得意とする分野があります。建築方法であったり坪単価も様々です。一戸建てを検討する際にはたくさんの情報を集める必要があります。どのように情報を集めればよいか、予算決定にも重要な坪単価ランキングも踏まえ、住宅メーカーの選び方をポイントを絞り紹介してきます。
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坪単価の安い順ランキング

「坪単価」とは家を建てる際にかかる1坪(3.3㎡)畳約2畳分の建築費用のことです。この坪単価を比較することで、注文住宅を建てる際の予算の目安になります。ローコスト、一般、高級住宅メーカーと分けてピックアップしました。各メーカー毎で異なりますので予算と比較していきましょう。
ローコスト住宅メーカー(坪単価30万円~)

坪単価が30万円から建てることができる住宅メーカーになります。土地によって左右されますが1,000万円台で建てることも可能になります。注意が必要なのが、オプションを次から次へと付けていくと坪単価が跳ね上がってしまうケースがあります。
■アイフルホーム(坪単価25万~50万)
アイフルホームの正式名称は「㈱LIXIL住宅研究所」になります。住宅設備のリクシルの住宅メーカーになります。内装はリクシルの設備を多く採用しているので、仕入れのコストカットにより低価格が実現できるのです。
ネット限定住宅の「i-Prime7」という商品があり、展示場での対面販売のコストをカットし完成物件をweb上で見学することができます。
■アイダ設計(坪単価30万~50万)
埼玉県さいたま市に本社をおく木造建築の住宅メーカーです。28坪4LDKで本体価格888万円の自由設計がウリです。
888万円の数字の8にちなんだ特別設備を搭載しています。標準設備自体も充実しており、自社工場を持っているので木材仕入れからプレス加工、加工管理を一貫体制でおこなうことでコストカットを図っています。
■タマホーム(坪単価35万~50万)
ローコストの住宅メーカーの先駆けの福岡発症の住宅メーカーです。ベストセラー商品の「大安心の家」を主力商品としており、さらに低価格で木の優しさとぬくもりを感じられる「木麗な家」があります。
木材を森林組合や林業者、製材業者から仕入れる独自の流通システム「タマストラクチャー」によりコスト削減をしています。
一般的な住宅ハウスメーカー(坪単価50万円~)

坪単価が50万から70万円台の住宅メーカーになります。この価格になると中堅のハウスメーカーも多くなり、輸入住宅の選択肢も視野にはいってきます。
■セルコホーム(坪単価45万~65万円)
宮城県仙台市に本社を置く住宅メーカーです。カナダ輸入住宅のナンバーワン企業で知られ、良質な資材をカナダから直輸入しています。
資材だけではなく壁材や窓、フローリングなど住宅に関わるものを直輸入しています。オリジナリティあふれる外観デザインと、多様化したライフスタイルに合うリビングデザインが特徴です。
■一条工務店(坪単価55万~75万円)
一条工務店は東京と静岡県に本社を置く住宅メーカーです。グッドデザイン賞や省エネ大賞など数多くの賞を受賞してきました。特に断熱・気密性能、耐震性能は業界トップクラスといわれています。
「ハイドロテクトタイル」というTOTOの技術を採用したタイルを張ることができます。太陽の紫外線が当たると外壁についた汚れを分解し、雨に当たると流れ落としてくれます。このタイルは高温焼成されているので経年劣化を気にしないでよいのも魅力です。
■メイプルホームズ(坪単価60万~80万円)
東京都渋谷区に本社を置く住宅メーカーになります。海外のお洒落な住まい、美しい街並みをコンセプトとしており、無垢材や漆喰、テラコッタなどの自然素材を積極的に採用しています。
木製のオーダーキッチンも可能で、扉の種類は109通りから選ぶことができます。使用している天然木の無垢材はすべてカナダから輸入しており、種類と用途によって厳選したものを選らぶことも可能となっています。
高級住宅メーカー(坪単価70万円~)

■積水ハウス(坪単価70万~100万円)
大阪北区に本社がある業界大手の住宅メーカーとなります。鉄骨と木造どちらも扱っており戸建住宅はもちろん、賃貸住宅でも高いシェアを獲得しています。
外壁の耐候性を高めるために4重もの特殊塗装を施した「ダインコンクリート」という外壁が採用されています。繊細なテクスチャーデザインとともに、30年間で約120万円のメンテナンスコストの削減が可能になっています。
■大和ハウス(坪単価70万~100万)
大和ハウスは大阪と東京に本社を置く、業界大手の住宅メーカーとなります。大和ハウスの特徴は天井の高さにあります。一般的な天井の高さは2m40cmほどですが、大和ハウスの商品「xevoΣ」シリーズでは標準で2m72cmもあり30cmほど高い天井になっています。
天井が高いと空間が広くなるため、畳数が同じでも部屋が広くなります。2019年には商品化・工業化住宅部門でグッドデザイン賞を受賞しています。
■スウェーデンハウス(坪単価80万~100万円)
スウェーデンハウスは北欧スウェーデンの輸入住宅を取り扱う住宅メーカーです。高気密・高断熱にこだわりを持っており、「全棟高性能保証表示システムCQ+24」を1999年にスタートさせています。
断熱性能を1棟ごとに計測し施主にしっかりと提示してくれます。窓には木製サッシの3重ガラスを採用しています。断熱性はもちろんですが、高い遮音性能も備わっているため音漏れや、外部からの騒音も軽減されています。
選び方のポイント

マイホームは非常に大きな買い物になります。そのためじっくり比較検討をする必要があります。長い時間を共に歩む空間となるので、アフターフォローも視野に入れてどの住宅メーカーにするか決めていきましょう。
カタログ・資料請求をする

まずはどのような住宅があるか各住宅メーカーの商品シリーズを知ることから始めましょう。住宅メーカーのホームページにより資料請求ができますが、営業マンから電話がかかってくる場合があります。
決定している住宅メーカーであれば良いですが、対応が面倒と感じる場合は各住宅メーカーの資料を一括請求できるサイトがあります。但し、すべての住宅メーカーがが載っている場合ではないので、足りない資料は直接メーカーへ請求しなくてはなりません。
LIFULL HOME’S:https://www.homes.co.jp/iezukuri/
タウンライフ家つくり:https://www.town-life.jp/home/
住まいの情報窓口で相談

直接住宅メーカーにいくのが気が引ける場合、ショッピッングモール内などに設置している住まいの情報窓口で相談をしてみてはいかがでしょうか。希望の住宅内容を相談できたり、必要経費やローン相談もできます。
住宅メーカーの営業マンではないので中立的な立場で相談にのってもらうことができます。店舗のある場所が遠い場合は電話でも相談が可能です。
SUUMOカウンター:https://www.suumocounter.jp/chumon/
住宅構造を知ろう

住宅の構造には大きく分けて木造(木造軸組み工法・ツーバイフォー・木造ラーメン工法)、軽量鉄骨・重量鉄骨、RC(鉄筋コンクリート造)があります。それぞれに特徴がありますので説明していきます。
■木造建築

木造には色々な工法があります。木造軸組工法、ツーバイフォー工法、木造ラーメン工法の3つの工法をベースにして加工したり、組み合わせをして建てられています。
木造軸組工法:
日本の伝統工法で、基礎の上に柱や梁(はり)、筋交いを組み立てる工法です。大工さんの腕によって差が生じてしまう可能性があります。
ツーバイフォー工法:
2×4インチの角材と合板を繋ぎ合わせる工法で、欧米で生まれた技術です。角材のサイズによって呼び名が変わります。間取りの自由度に制限があり増築には向きません。
メリットとして施工が比較的易しいため、職人によるムラが少なく済みます。木造軸組工法に比べ、耐震・耐風に優れています。
木造ラーメン構造:
柱で長方形の枠を作り、組み合わせていく工法です。元々は大型施設で採用されていましたが、戸建で採用されるようになりました。
■軽量鉄骨・重量鉄骨

鉄骨住宅は構造体に鉄を使用しています。木造より剛健で耐震性に優れている特徴があります。工法としては、鉄骨軸組工法と鉄骨ラーメン構造があります。軽量鉄骨は厚みが6mm未満、6mmを超えると重量鉄骨になります。
鉄骨軸組工法:
鉄製の柱と梁を使用して骨組みを形成する建築工法です。耐震性があり細い柱と梁で建てることも可能です。別名「鉄骨ブレース工法」とも呼びます。
鉄骨ラーメン構造
柱と梁を鉄で構成し、その接合部分が固定されている構造になります。鉄の粘り強さによって、地震の揺れにも強く変形しにくいのが特徴です。
■RC(鉄筋コンクリート造)

RC造とはReinforced Concreteの略で、直訳すると「補強されたコンクリート」になります。柱や梁、床と壁が鉄筋コンクリートで構成されています。
鉄筋を組んだ枠にコンクリートを流し込んで固めて建てます。マンションによく使われる工法で、鉄筋とコンクリートの良さを合わせた強度が特徴です。
おすすめの住宅メーカー

何社もある住宅メーカーから1社を選ぶには、どの部分に重きを置くかで変わってきます。大切にしたいこだわりをしっかりと満たしているのか?そのような想いを叶えるおすすめメーカーを項目別に分けてみました。メーカー選びの際の参考にしてみてください。
デザイン重視なら

■スウェーデンハウス
■セルコホーム
■住友不動産
■三井ホーム
木のぬくもりを感じたい

■住友林業
■菊池建設
■日本ハウスHD(旧:東日本ハウス)
■クボタ住建
耐震性を重視

■積水ハウス
■セキスイハイム
■大和ハウス
■トヨタホーム
賃貸経営している住宅メーカーは?

住宅メーカーの中には賃貸経営をしているメーカーが存在しています。一戸建ての受注とアパートなどの賃貸物件の建設をおこなっています。どのような住宅メーカーがあるか紹介をしていきます。
■大和ハウス
いざというときに警備員が駆け付けるホームセキュリティシステムが特徴です。
■積水ハウス
アパートやマンションのほかにも商業施設の建設まで幅広く手掛けています。
■三井ホーム
一戸建のデザイン感覚で3階建ての「デザインメゾン」があります。上下階の高遮音床が搭載されています。
感想

住宅メーカーを選択するとき、一体どんなメーカーがあるのか、どのようなデザインなのか全く分かりませんでした。とくにかく色々な種類の住宅を見ることが大事な要素で、だんだんと知識も増えていき目が肥えていきます。
営業マンとのやり取りが苦手で、住宅展示場に直接足を運ぶのをためらうときは、情報窓口などで相談してみるのがよいと感じました。予算も限られているので住宅ローンの相談なども最初からできるメリットがあります。
まとめ

住宅メーカーを決めるにはじっくり時間をかけて、納得いくまで比較をおこないましょう。坪単価や建築方法など比較要素はたくさんあります。ご自身が重視しているポイントを満たしているか確認をしましょう。
賃貸住宅も経営している住宅メーカーは、様々な建築に精通しているため建物自体が高品質です。多くの情報を集め検討し、十分にマッチングした住宅メーカーを選択していきましょう。