台風は毎年必ずと言っていいほど襲来し、甚大な災害をもたらす可能性があります。大雨や強風は大きな災害をもたらし、私たちのくらしを脅かす脅威となります。テレビやネットなどの情報で予測できるからと安易に考えてはいけません。
今お住いのマンション・アパートにおいて、被害を最小限に抑えるべく、注意点や事前に備えるものを説明させていただきます。それでは、日ごろからの十分な対策を一緒に考えていきましょう!
Contents
マンションならではの注意点は?

戸建てとは違うマンションならでの注意点も当然あるのでご紹介します。
エレベーターへの浸水
台風による雨でエレベーターシャフトへ水が流れ込むと、センターが感知し運転が停止します。エレベーターはマンションにとって重要な動線です。とくにタワーマションの高層にお住まいの方は、身動きが取れなくなってしまいます。
地下駐車場
ピット式機械式駐車場への浸水:駐車場やピット内に、排水能力以上の水が流れ込んでしまうと、ご自分の車が水没してしまう可能性が生じます。もし駐車場浸水で廃車になった場合、車両保険に入っていれば保険適用となりますが、自動車保険のみの場合は適用外という最悪な状況に・・・。加入保険の内容確認をしておいた方がよいです。
接近前に備えるもの

避難勧告が出た際にいつでもすぐに動ける前提で以下のものを準備しておくと良いでしょう。
備えるものリスト(避難も想定)
- 医薬品(風邪薬・解熱剤・消毒薬・マスク等)
- 最低3日分の食べ物と水
- お薬手帳・母子手帳(特に赤ちゃんがいるお家)
- ウェットティッシュ(除菌タイプ)・子供と赤ちゃん用おしり拭き
- 紙おむつ・災害用ミルク・哺乳瓶(プラスチック)
- 携帯ラジオ(手巻き式)
- LEDライトor懐中電灯(手巻き式)
- 携帯の充電器(予備)
- 単三電池(100均でOK)とサイズ変換スペーサー(単一・単二)
- 洗面用具・タオル
- 雨具
- ビニール袋(透明・黒色(女性用))
- 現金(数千円~数万※千円札と硬貨も)
- 貴重品(財布・印鑑・通帳※すぐ持ち出せる場所に)
- メガネ・コンタクトレンズ(予備),保存液・洗浄液,生理用品
備えることリスト
台風接近のニュースがあったら天候が穏やかなうちに以下のことを行いましょう。
- ベランダや側溝の排水口掃除:普段あまり気にかけませんが、落ち葉や石がつまっている可能性が。水はけを少しでも良くし、床上浸水などの予防をおこなう。
- 緊急時の確認:家族間で緊急連絡の手段を確認する(家族でLineグループを作成し共有したり、外にいる場合の集合場所など)
- 緊急避難場所の位置(最寄りの緊急避難場所を確認・家族間で共有)
- 公的機関のツイッターをフォロー(首相官邸・災害・危機管理情報:@Kantei_Saigai),(総務省防災庁:@FDMA_JAPAN)
停電の備えは?

急な停電に慌てないために以下のものがあると安心ですね。
- LEDライト(連続使用時間の長いもの)or懐中電灯(手巻き式)※接近前に備えるものと同様です
- 電子ホイッスル(エレベーター内で停電になった場合、居場所を教えるため)
- 厚手の服・ズボン・手袋(すべり止め仕様,ゴム製)
- 使い捨てカイロ(冬場はとくに必需品)
- モバイルバッテリー(スマホの省電力モードの使い方も確認しておくとよい)
- カセットコンロ・ガスボンベ
- 携帯トイレ(1週間分あるとよい)
- 石油ストーブ(乾電池で着火できます)
- 寝袋(シュラフ)
- 車のガソリンを満タンにする(停電になると給油が不可能)※スタンドに発電できる設備がない場合
台風上陸中の注意点は?

毎回、台風上陸時に被害を受ける方はいらっしゃいます。大事な命を守るために必ず守ってほしいことをまとめました。
- 不要の外出は避ける!
- 車で運転中の場合:ゆっくり走行(冠水を見落とさずに)※夜はとくに気づき辛い為
- 用水路など見に行かない(田んぼ・畑は大事ですが、命が一番大事です)
- 海岸の見回りもやめましょう!高波・高潮時はとくに危険です
- 屋外での作業もやめましょう(急な突風での危険性)
- TV・ネット・ラジオで常に最新情報を確認する
実体験と思うこと・・・

わたしはあの東日本大震災を経験しています。以来、災害対策の重要性について考えるようになりました。当時は、普段からまったく何も用意していなかったので本当に苦労したのです。
備蓄(食料・水)なし、ライトなし、ラジオなし、カセットコンロなし、予備電池なし、水をいれるポリタンクはもちろんなし(給水車がきても小さいペットボトルやお風呂の桶で代用)。 全くもってナイナイづくしです!
夜はかろうじてロウソクがあったので、数日ロウソクの光で過ごした記憶があります。ガゾリン給油もできなかったので(長蛇の列&停電で給油不可)、自転車で水や食料の確保に奔走。
その経験から今では、床下には防災袋・水の備蓄、ラジオ・LEDライト、カセットコンロ(予備ボンベ)等、全て用意してあります。皆さんにはこのような状況になってほしくありません。事前にしっかり対策を打ちましょう!自分だけではなく、あなたの大事な家族の為にも。
まとめと感想

- 住んでいる場所の特徴を把握(マンションなら駐車場の構造など)
- 事前準備が大事(リスト化する・置場も共有する)
- 家族間で避難時の行動を共有
- 最新情報を常に確認
台風などの自然現象は予測不可能な災害をもたらします。被害をできる限り最小限に抑えるには、ひとりひとりの「自助」、ご近所さんや町内会などの地域による「共助」、自治体・公共団体の「公助」、すべてが重要になります。まずは最低限自分でできる「自助」に取り組み安全対策を行いましょう!